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Posted by チェスト at

2009年04月29日

文学少女と死にたがりの道化

「天野遠子と!」
「井上心葉(このは)の…」
「文芸評論ーーー!」「ぶんげいひょうろん…」

「ちょっと心葉君!もっと元気だそうよ!」
「突然何をやるかと思えば…、こんな文学のぶの字も知らないような管理人にレビューを…しかもアイコン形式で書かせるなんて…」
「大丈夫よ!思いをこめて書いた文には魂がこもるの!味のないお話なんてないんだから!」
「はぁ…、そうですか。」
「というわけで早速紹介よ!第一回は素晴らしいわ!
なんと…2009年の「このライトのベルがすごい!」で第一位を獲得したファミ通文庫の文学少女シリーズの紹介なのよ!
何が素晴らしいってわたしが主役のお話なの!それだけでもうお腹いっぱいじゃない?」
「自画自賛は業者の回し者と取られるのでやめてください。とりあえず、まずはキャラクターの解説ですね。」
「わたし、主人公天野遠子は物語を食べちゃうくらい
愛している文学少女なの!」
「…というか、物語の書かれた紙を主食とする妖怪です」
「妖怪はダメーーーーーっ!わたしはただの文学少女なの!第一わたし、どこからどう見ても普通の人間じゃない!どこかおかしなとこでもあるっていうの!?」
「そうですね…女の子なのになにもない胸とか…」
「あーーーーーーっ!ひどい!セクハラ!悪魔!心葉君!ちょっとぐらいはある……のに!もう二度と口を聞いてあげないんだからっ!」
「そんなことより早く続きを紹介しないと…」
「そうだったわね!それじゃ頑張ろう!心葉君」
「え、ええ…」
「次は文芸部の私のおやつ係!井上心葉君を紹介するわ!彼はクラスではただの人畜無害で人当たりのいい男の子!
だけど昔、彼は男なのに天才美少女作家として有名だったのよ!」
「いつから僕は文芸部のおやつ係になったんですか。
たしかに、遠子先輩のおやつ、まいにち『書いてますけど』
それに、遠子先輩。僕の過去とか知ってましたっけ?」
「ふふん、常識という枠に縛られてはいけないわ心葉君!
このブログはスピンアウトでアナザーで平行世界なのよっ!」
「本編の設定無視の無法地帯ってことですか?」
「うう…、そ、そんな身も蓋もない言い方しなくても…心葉君のいじわるっ!」
「まぁ…あの騒ぎ以来僕は小説を書くのを辞めたはずなんですけど…
何故か今は、毎日遠子先輩のおやつを書かされています。
…そんなことより本編の紹介にうつりましょう。
ネタバレもありますので気をつけてくださいね」

“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)
“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)竹岡 美穂

おすすめ平均
stars“文学少女”の始まりの本
starsおすすめですよ
stars良作ではあるが・・・
starsこの名作が凄い!
starsこのライトノベルがすごい!2009年第1位の作品

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「今回は文学少女シリーズの記念すべき第一作目、
「『文学少女と死にたがりの道化』を紹介するわ!」
「なんだかおどろおどろしいタイトルですね…」
「このお話はね、仮面を被った人の物語っていうのかなー、日常を演じるある人の物語なのよ」
「でも、人は誰でも仮面を少なからずつけているものじゃないですか?
みんな本音で生きていたら、世の中遠子先輩だらけで大変ですよ」
「それ、どーいう意味?」
「それより続きを…」
「むぅ…先輩への尊敬がたりないわ…。」
「そうね、この物語は甘酸っぱいベリーのタルトのような味ね!口の中に入れたとたん苦味がちょっと走るのだけど、
口の中で味わううちにいろんなベリーの味が舌で踊るのよ!
最後は苦かった味も甘かった味もぜーんぶうまく混ざり合って
もう一度味わいたくなる…」
「すみません、分かりにくいですので僕が解説します」
「文学少女の文学解説なのに!」
「おやつ評論家の間違いじゃないですか?
こほん、この物語は太宰治の作品を基底におかれ書かれています。
「人間失格」ですね。文学少女シリーズ全般に言えることですが
どれも何かの文学と深く関わっていて、その物語になぞらえて展開していきます」

「話を戻しますが、登場人物の一人は、ただ仮面をつけているだけじゃないんです。
仮面の下には何もないらしいんです。喜びも悲しみも。
周りが楽しいと思うことを楽しめず、
周りが悲しいと思うことが悲しめない。
そんな虚しさを心に抑えながら、笑顔をはりつけて生きている道化だそうです」
「うーん、本当にそんな人っているのかな」
「いると思いますよ。まぁ、僕は程度だとは思いますけど。
その虚しい感覚は誰にでもあるけど、その「程度」の違いです。
その一人はきっとそれが、あまりにも強すぎるんだと思います
その子との物語と人間失格を軸に物語が進みます」

「この物語は今を生きる人たちの心の病を描いたものともいえるわ!」
「そうですね、サスペンスチックで重い話ですよ。軽いのは遠子先輩のノリくらいなもんですから」
「わ、私だって真剣に頑張ってるんだからっ!大活躍だったもん!
このシリーズはとにかくすっごくオススメなの!重いテーマを扱っているけど
すごく優しさに溢れてて、でも、甘やかしたりするわけではないの。
ほんのり甘いレモンティーみたいに、すっぱいけど体の芯まで暖かくなるのよ。
あまりしゃべるとネタバレになっちゃうからしゃべれないのが悔しいわ…。」
「もう十分ばらしまくってると思いますが…」
「とにかく!続きは本編を皆の舌でじっくりあじわってほしいわ!登場人物の気持ちに共感できれば、味わいはいっそう深まっていくと思うの。
そしてもちろん、本編だけでなく太宰作品もオススメよ!
人間失格だけで太宰作品を語っては駄目!いっぱい希望に溢れたさくひ…」
「ストップ、はい、終了です。管理人は太宰をメロスしか読んでないんですから、ボロがでちゃいますよ。『人間失格』も共感しすぎて鬱になったらやばいとかいって読んでないんですから。最終兵器彼女のアニメも絶望して最後のほうは見ることすらできなかったそうですし、無限のリヴァイアスにいたっては未だに手つかずです」
「確かに、共感することは素敵なことであると同時に怖いことでもあるものね。なんというかジャンルがすごく偏っているけど…。
でも、過去の文学作品も読んでみたいと思わせるのがこの話のすごいところなのよねっ!」
「はい、というわけで、今日の紹介は終了です
拙い文体ですが、お付き合いいただきありがとうございました」
「またねっ!」


これがやりたかったんです…アイコンでの会話…昔からやってみたかったんです…。
今度はレビューかただの会話か分からないけど、自己満足でまたやりかねません…。
アイコンモノクロだけど…。分かりづらかったと思うので公式の解説です。

出版社/著者からの内容紹介
天野遠子・高3、文芸部部長。自称“文学少女”。彼女は、実は物語を食べる妖怪だ。水を飲みパンを食べる代わりに、本のページを引きちぎってむしゃむしゃ食べる。でもいちばんの好物は、肉筆で書かれた物語で、彼女の後輩・井上心葉は、彼女に振り回され、「おやつ」を書かされる毎日を送っていた。そんなある日、文芸部に持ち込まれた恋の相談が、思わぬ事件へと繋がって……。野村美月・新味、ビター&ミステリアス・学園コメディ、シリーズ第1弾!

内容(「BOOK」データベースより)
「どうかあたしの恋を叶えてください!」何故か文芸部に持ち込まれた依頼。それは、単なる恋文の代筆のはずだったが…。物語を食べちゃうくらい深く愛している“文学少女”天野遠子と、平穏と平凡を愛する、今はただの男子高校生、井上心葉。ふたりの前に紡ぎ出されたのは、人間の心が分からない、孤独な“お化け”の嘆きと絶望の物語だった―。野村美月が贈る新味、口溶け軽めでちょっぴりビターな、ミステリアス学園コメディ、開幕。
  


Posted by ケイ at 18:19Comments(4)ライトノベル